幕末桜

私はそう感じた。

桜姫様のお姿も声も見たことも聞いたことも無いけど、なぜかそう感じたんだ。

「さ…桜姫様……?」

私は薄れる意識の中そう呟いた。

するとさっきよりも凄い勢いで桜が舞った。

そして…

「−そう、私が桜よ−…」

私は理解出来なかった。

何故、此処に千年前に亡くなった桜姫様が居るの…?

たくさんの疑問が頭をよぎる。

段々と意識が戻ってきた。

「…何故、私が此処に居ると想っているわね。それは貴方のご両親のお力のおかげよ。」

父様と母様の…?

「貴方が桜姫とゆうことはご両親から聞いているわね?」

桜姫様は、にこりと微笑んで私に話しかける。

そのお姿は女の私でも惚れてしまうほど美しかった。