幕末桜

よほど疲れていたのか、きずけばもう朝だった。

体はもう重くない。

むしろ軽いぐらいだ。

「うっーと!!」

大きく背伸びをして、布団から出た。

布団をたたみ、着物を着替えた。

髪をくくって、顔を洗った。

そして桜の木を見る。

「…桜姫様、また会える日を楽しみにしております」

私は今にも消えそうな声でそう呟いた。

「母様、父様おはようございます」

父様と母様のいる部屋へ向かうと大きな声で挨拶をした。

「おはよう、蝶」

「ふふ、朝からとても元気な事」

「体はもう大丈夫なのかい?」

「はいっ!!もう大丈夫です!」

「そうか。でも無理はいけないよ」

「はいっ!!」

「よし、ならば一仕事働いてもらおうかな」

「お任せ下さい!!」

私は元気にそう言って見せた