あぁ、行ってしまったか。

寝かす時に邪魔だろうと、パーカーを脱がせたが、裏目に出たな。


「これ、どうしよう……。俺、これから行くところあるのに……」


俺は、手に持った黒いパーカーを見たまま、長く深いため息をついた。