「あ、あのさ、その時抱き締めた?」

「嗚呼、はい。抱き締めたかもしれません」

「!」


わーーー!
平然と言うなーーー!!


「お、俺!帰る!!」

「え、あ、ちょっと待っ!」


止めるKの声を無視して、俺は外へ飛び出し、真っ直ぐ家へと向かう。


「失敗した。……パーカー忘れてきた」


そう呟いて、俺はベッドに倒れ込んだ。