「K、手首痛い……」 「そうか。じゃぁ、さっさと質問に答えてもらおうか」 質問? 何だっけ……? 「一体、何が不満なんだ?」 「……不満?」 「あぁ。何度声を掛けても断るんだ。何か不満があるんだろう?」 「……………」 「言ってみろよ。俺は、それ相応の理由が聞きたい」 「……理由なんて、無い……。ただ、“視える”だけだ……」