「~♪~♪」


口笛を吹いて夜の街を歩く。

さっきから背後で足音が聴こえる。

俺は、歩き続けながらそっと背後を伺った。


「……………」


奴だ。
上下黒の高級スーツ。
細くて、背は俺より頭一つ分は高い。

俺は、黙って細い裏路地に入った。