そんな言い方されたら、気になるじゃん。
でも、これ以上追求するのは
なんか悪いなって感じたから何も言わない。
いつかヒナに聞くし。
「てゆーか、弥生。俺の話聞いて?」
「ん?」
「翔太くんのことなんだけど」
…は?
てか、なんで剛先輩がしょーたのこと知ってるの。
僕は何も言ってないよ。……てことは、ヒナ?
え、でもヒナって
そこまで、しょーたに関心もってたかな。
色んな考えがぐるぐる回って
終いには、口がぽかんと開いていた。
しばらくして、やっと発することができた言葉が「なんで、しょーた?」だった。
そう言うと、くすくすと剛先輩が笑うから
余計に意味が分からない。
「はは、だよなー。急に翔太くんの名前でてきたら驚くわな」
「しょーたが剛先輩に何かしたの?」
「あぁー、逆。俺が翔太くんにした」
……ひとまず、それ聞いて
僕は怪我してない方の足で剛先輩の脛(すね)を蹴りあげた。
僕のお気に入りに触るだなんて、先輩でも許せないね。

