選ばれし者



そして、少しの沈黙のあと、

空「梨鈴はぜってー渡さねえ。」

ぼそりとつぶやいたようにいったその一言は、
いままでの空にはどこに行ってしまったのかと思うほど怖かった。

でも、その分大切にされていることが分かって、
こんな状況にも関わらず嬉しく思った。

蘭「口争いはもうこのあたりにして、そろそろ始めませんか?」

海「上等だ。」

空「こっちは人数多いし、ハンデやってもいいけど・・・?どうする?」

ハハッと笑うと石春蘭馬は言った。

蘭「めんどっちーな。お前らカスなんて俺等がいれば十分なんだよ。」

今までの気味の悪い笑みはスッときえて、
凍りつくような顔になった。

でも私は、こう言わずにはいられなかった。

梨「だ・・・が・・・って・・・?」

蘭「あ゛?聞こえねーよ。」










梨「誰がカスだっつってんだよ・・・。」












その言葉を発した梨鈴は、世界で最も恐ろしいものと言えただろう・・・。