選ばれし者



蘭「梨鈴の過去も・・・。」



なんで・・・。
なんでそんなに知ってるの・・・?



怖い・・・。



蘭「ねぇ・・・梨鈴。君の力に真っ向勝負しても勝てっこないってわかったからさ、あえて痛みの代償が来たときに狙ったんだよね。知ってる・・?陸斗ね、テレポートのちからあんの。だからさー、セキュリティとかどんだけ強くても無意味なんだよね。」



そういうことか・・・。
あの時倒れるまえに大葉陸斗がいた理由。



蘭「ちなみに、俺は変化の才能あるんだよ?あんま使えねーけど。」



そういって、彼は私になった。



梨「っ!?!?」



蘭「でも、梨鈴の前でこんな技、無意味だよね。殊乱眼もあるし、青桜の力もあるしさ。」

少し寂しそうな瞳をした石春蘭馬。



梨「・・・?」



不思議そうに見る私に気がついたのか、
こっちをみてニコリと笑った。



決して気持ちの良い笑顔ではなかった。



蘭「・・・ねぇ・・・。俺、梨鈴の事好きなんだよね・・・。本気で・・・。いいコトしよっか・・・。」




血の気が引く感じがした。


梨「や、やめろっ!頭冷やせよ!」