【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「イヤなら外せよ?」


「え…?」


「無理につける必用ねぇよ」


態度や口調はクールで素っ気ないのに、さりげなく優しい。


まるで、風磨といるみたい…。


でも、風磨といるより自分らしくいれる気がする…。


どうしてだろう…。


「ならいいけど…」


そう言って天翔は目を反らして、どこか遠くを見つめた。


その時、天翔の携帯が鳴り響いた。


天翔は携帯のディスプレイを見て、顔をしかめた。


「どうしたの…?」