次の日の朝、あたしはカーテンから差し込んでくる光で目を覚ました。


今日は天気がいいみたい。


桜…綺麗だろうな…。


あたしは朝食を済ませ、登校の支度をした。


部屋を出ようとすると、ふとテーブルに置いてあるシルバーのピアスに目がいった。


「……」


あたしは何も言わずにそれを手に取り、鏡の前に立った。


鏡に映る自分の右耳は、いつもと違い、どこか寂しい。


そしてあたしは迷うことなくシルバーのピアスを耳につけた。


なんでそうしたのか自分でもよくわからない。


風磨のこと…吹っ切るため?


ううん…違う…。