美桜が帰ったのと同時に、裏口から聖夜が現れた。


「隠れてみてるとかあり得ねー」


「ばれてたか…」


そう言ってケラケラ笑う聖夜。


「いつから見てた?」


「んー…。 『天翔って呼べよ』ってあたりから♪」


けっこう見てたんだな…。


「いやー、でも驚いたな」


ドカッとソファに腰を下ろしながら、聖夜は話始めた。


「あの天翔が女連れ込んで、『俺のものになれよ』なんて…」


「うるせーよ」


「しかもあの子、氷の姫桜だろ?」と聖夜は笑った。


今まで女に全く興味がなかった俺。


たとえ付き合ったとしても、気持ちなんて全くなし。