「独りにしないって言ったくせに…」


いつの間にか涙が頬を伝う。


あれから何度泣いただろう…。


「あ…桜…」


今は桜が満開の季節。病室の窓から、綺麗な桜並木が見える。


そう言えば、天翔に出会ったのも、去年の今頃だっけ…。


「天翔…好きッ…」


ねぇ、起きてよ…。


一緒に…桜見ようよ…。


また、バイクで夜桜を見に連れていってよ…。


孤独だったあたしを救ってくれた天翔。


あたしに愛すること、愛されることを教えてくれた。