「天翔…」


天翔が眠っている間に季節は変わり、今は春。


「天翔…あたし、2年生になったよ。天翔は今日で3年生」


あれから優実や聖夜、風磨にも励まされたあたしは、少しずつ回復して今では学校に通えるようになった。


でも…やっぱり天翔がいないとつまらない…。


「ねぇ、天翔…いつまで寝てるの?」


先生によると、もう天翔の傷は完治しているらしい。


あとは天翔が目覚めるだけ…。


あたしは天翔の赤に近い茶髪のさらさらの髪を撫でる。