「はぁ…はぁ…」


しまった…。思わず逃げて来ちゃった…。


これじゃああの高橋菜月の思惑通りだ…。


わかってる、わかってるんだ…。


キスしてたのも、全部あの高橋菜月のせいだって。


天翔がそんなことするはずもないって。


でも…悔しかった。


天翔はあたしのものなのに…。


『氷の姫桜って、天翔がいないと独りぼっちだものねぇ…』


本当のことを言われて、言い返せなかった…。


「どうしよ…」