仕方なく菜月に向き直り、睨みながら腕を振り払った。


「何が目的だ?」


「あたしは天翔が欲しいだけよ」


「それ以外にもあるだろ。松本翔太と何を企んでる?」


「はぁ…。仕方ないわね…」


大袈裟にため息をつくと、菜月はすべてを話始めた。


「翔太もあたしも、あの子と天翔が欲しかったわけ。でも無理だった」


そこまで話すと、菜月はニヤリと笑った。


「だから翔太と手を組んだの。無理矢理二人で引き剥がせばいいって」