【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「そう…なら…」


その瞬間、菜月の唇が俺の唇に触れた。


「っ!!」


その時―…。


「天翔…?」


ハッと後ろを振り向くと、そこには傷ついた表情の美桜。


しまった…。菜月にやられた…。


「美桜…あのな…」


「あんた、邪魔なんだけど」


俺が理由を話そうとすると、菜月に遮られた。


「あたしの天翔なんだけど…?」


威嚇する菜月に、言い返す美桜。


さすが…だな…。


「知らないわよ、別れなさいよ!!」