【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

聖夜が優実の肩を抱き、青ざめた表情で俺を見た。


ふざけるな…。酒なんて…。


俺がもう一度テーブルを蹴飛ばそうとしたとき、美桜がギュッと抱きついてきた。


「天翔…ごめん! 落ち着いて…?」


美桜は今にも泣きそうな表情で俺を見上げる。


そんな美桜を見て、俺は少し冷静さを取り戻した。


「美桜…悪ぃ…。いつもの癖で、天翔の前でつい…」


聖夜が申し訳なさそうに美桜に謝る。


「大丈夫…あたしのせいでもあるから…」