「あ、そうそう♪」


機嫌の直った優実は、持ってきた袋を何やらガサゴソといじり始めた。


「はい、差し入れ! お兄ちゃんから貰ったの♪」


そう言って缶チューハイをテーブルに置いた。


酒…?


「サンキュー、優実」


そう言って何喰わぬ顔で缶チューハイを手に取る聖夜。


「美桜もどうぞ」


「じゃあ…」


ニッコリと微笑む優実に、遠慮がちに缶チューハイを手に取る美桜。


酒…。思い出したくない…最悪の記憶…。