【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

そう言うと、美桜は逃げるようにバスルームへ向かった。




数分後―。


ガチャ。


「あがったよ」


バスルームのドアが開く音がして、濡れたままの髪の美桜が部屋に入ってきた。


ちゃんと乾かしてこいよ…。


なんか…妙に色っぽい…。


「じゃ、俺も入ってくる」


相変わらず美桜とは目を合わせず立ち上がった。


「うん…」


今日は美桜も目を合わせようとしない。


たぶん俺に気を使っているのだろう。