【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

ダメだ、今日の俺、自分をコントロールできていない。


『自分で考えろ』


すると、ふと昨日の聖夜のニヤリとした表情が頭をよぎる。


聖夜のやつ…。


わからないふりをしてたけど、本当は答えなんてとっくに知ってる。


聖夜もたぶん…それを知ってる…。


本当に聖夜は変に勘がいい…。


ハァとため息をつきながら、俺は家に急いだ。






「おじゃまします…」


家に着くと、急に遠慮がちになる美桜。


「別に誰もいねぇから」