【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「ダリぃ…」


俺は仕方なく黒板に視線を向けた。





放課後―。


めんどくさい授業を終え、生徒たちも帰り自宅を始める頃…。


ザーッと降り始めた大雨。


チッ…。タイミング悪ぃ…。


しかし俺は気にすることなく、いつも通り美桜を迎えに玄関へ向かった。


玄関にはキャーキャー騒ぐ女子。


うるせぇ…。ああいうの、めっちゃ苦手…。


そんなことを考えていると、突然空がピカッと光り、凄まじい音が鳴り響いた。