【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

それだけ大切だったんだな…。


胸が痛むのと同時に沸き上がってくる『嫉妬』。


わかってる。美桜のために我慢しなければならないこと。


これ以上美桜を苦しめてはダメだ。


「そんなの、簡単だよ」


深刻な俺とは裏腹に、聖夜は簡単に答えを出した。


「どうすんだよ?」


「そんなの、天翔が風磨って人を忘れさせればいいんだよ」


俺が忘れさせる…?


「要するに、天翔しか見れないようにすればいいの。そうすればお前も嫉妬しなくてすむ」