【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

すると、フワリと体が何かに包み込まれた。


「俺の女に何か用?」


今まで黙っていた天翔が風磨を煽るように口を開く。


天翔の濡れた服が頬に張り付いて冷たい。


「俺の女…?」


風磨は顔を曇らせ、怪訝そうにあたしたちを見た。


「美桜…」


風磨が切なそうにあたしを呼ぶ。


そんな声で呼ばないで…。


せっかく、自分に正直になれたのに。すべて吹っ切れたと思ったのに…。


また…風磨に甘えてしまいそうになるじゃんか。