【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「悪ぃな…いきなり…」


「ねぇ、ここってなんなの?」


「あぁ…俺らの溜まり場みたいなとこ」


「俺ら?」


「聖龍の今泉聖夜だよ」


「二人だけ?」


「まぁな…大勢で連むのは好きじゃない」


「へぇ…」


そう言って、また倉庫を見回す美桜。


そんなに嫌そうじゃないな。


普通の女はいきなりこんなとこ連れてこられたらビビるだろ…。


ホントに不思議な奴…。


「そんなに珍しいか?」


あんまりにも興味ありげに倉庫を見回す美桜がおもしろくて、思わず顔が緩む。