俺は咄嗟にその腕を掴んで引き止めていた。


それと同時にあがる女子の悲鳴のような声。


そんな声を気にする余裕もなかった。


「な、なに…?」


目の前の美桜は、俺の行動に動揺している。


「こい…」


俺はそのまま美桜の腕を引いて、校舎をあとにした。




「座れよ…」


俺はあのまま美桜を、俺と聖夜の溜まり場に連れてきていた。


自分でもどうしてこんなことをしたかわからない。


でも何故か体が勝手に動いていた。


美桜はソファに腰を下ろすと、溜まり場の倉庫を見回していた。