また走り出そうとすると、隣にある広場が何やら騒がしい気がした 。


耳を澄ましてみると、何かを殴るような鈍い音と、男たちの叫び声が聞こえる。


あたしは夢中で広場に駆け出した。


「グハッ…」


「調子乗るなっ!!」


バキッ。


近づくほど大きくなるケンカの音。


間違いない。


広場の入り口にある通路を抜けると、そこには倒れている何人もの男たちがいた。


その真ん中で、肩で息をしながら金髪の男の胸ぐらを掴む人物…。