俺は金髪の男をなにも言わずに、ただ冷たく睨み付けていた。


「やっと本気になったか」


切れた唇の血を拭い、金髪の男はニヤリと笑いながら立ち上がった。


金髪の男が手をあげると、不良たちの後ろから、仲間と見られる奴等が集まってきた。


チッ……。


ざっと数えて30人…。


全員勝利を確信しているのか、ニタリと笑っている。


「かかれ!」


金髪の指示で、一斉に襲いかかってくる不良。


もう俺に冷静な考えなんてものは存在しなかった。