全く表情を変えない俺に、不良たちは少し渋い顔をしていた。


捕まれていた腕を振り払い、金髪の男をギロリと睨んで俺は歩き出した。


あんな挑発にいちいち乗っていたらきりがない。


ただでさえムシャクシャして、機嫌悪いときに絡んでくるんじゃねぇよ…。


5メートルくらい離れたところで、金髪が俺に叫んできた。


「でもさぁ、こんなところに一人でいるなんて、おかしくね?」


「誰にも相手にされないんじゃね?」