【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「しっかりやるのはお前だ…」


ボソリと突っ込みを入れて、壁にもたれる。


「沢木…風磨…か…」


仲の良い幼なじみ…。


美桜にとって大切な存在…。


そして美桜を苦しめている原因…。


そう考えるだけで胸が張り裂けそうになる。


聖夜の話を聞いときに、俺の中に生まれた『嫉妬』というドス黒い感情…。


そんな男のことは考えたくない。でも、美桜のことばかり考えてしまう。


もう、嫉妬や怒りなどの感情でおかしくなりそうだ。