【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

それは俺と聖夜も同じだ。


親に愛されていないから、うまく恋愛ができない。


だけど…。


「それだけじゃねぇだろ?」


それだけで恋愛をしないと決めつけているとは考えにくい。


考えたくはないが、男が関係している気がする…。


「……お前も勘がいいな」


俺の鋭い指摘に、聖夜は観念したようにため息をついて話し始めた。


「美桜には俺らよりひとつ上の、沢木風磨っていう幼なじみがいるんだよ」


やっぱり…男が関係してるのか…。