【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「あぁ…」


わしゃわしゃと髪を掻きながら俺は缶コーヒーを受け取った。


昨日…いつの間にか寝てたんだ…俺…。


「ちゃんとしたところで寝ないと、風邪引くぞ」


聖夜は自分の缶コーヒーを開け、バカにしたようにケラケラ笑った。


自分はしょっちゅうここで寝てるくせに…。


まぁ…聖夜の場合仕方ないか…。


「で、なんかわかったか? 美桜のこと」


聖夜の態度に少しイラッとした俺は、自分から話題をふった。