「あたしは…」


俺が顔を上げると、美桜は震える声で呟いた。


「あたしはっ…恋愛しちゃいけないの!!」


「…はぁ!?」


「もう、ほっといて!!」


そう吐き捨てるように言うと、美桜は俺の胸を押し返して走り出してしまった。


俺はそれを追いかけることができず、ただその場に立ち尽くしていた。


恋愛をしちゃいけない…?


美桜の言葉が頭の中をグルグル回り、頭がうまく働かない。


どうして美桜は…。


そんな風に自分の中で決めつけてるんだ?