【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

もっとバカにしてくるかと思ったのに、聖夜は以外にも真面目な顔をしていた。


「今さら学校に戻りたくねぇ」


聖夜にすべてを悟られたと察した俺は、聖夜から視線を反らしてソファーに腰を下ろした。


「…美桜が学校にいないって知ってるから、ここにきたくせに」


聖夜は俺に向かってタメ息をつく。


さっきのタメ息とは違う。完全に俺に呆れているのだろう。


そんな聖夜の言葉に、俺は言い返すことができなかった。