【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

聖夜に言われて、自分がここにきた理由を思い出した。


そういえば俺、美桜に会いたくて授業抜け出して来たんだっけ…。


「あぁ…まぁ…」


「あれ? もしかして…美桜が理由とか?」


俺が曖昧な返事をすると、聖夜はニヤリと笑い、目を妖しく光らせた。


……聖夜って、変に勘がいい。


さっきの仕返しとばかりに、聖夜は勝ち誇ったかのようにニヤニヤと俺の反応を見ている。


「だったらなんなんだよ?」


「ふーん、やっぱりな。いかなくていいのか? 美桜のとこ」