【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

まぁ、俺も人のこと言えねぇけど…。


「お前、不器用だもんな」


「な!? うるせぇな!! 今日の天翔、いつもにましてひでぇよ!!」


俺がバカにしたように言うと、聖夜はいつものように言い返してきた。


「ほら、いつもに戻った」


「え…?」


「タメ息ばっかなんて、聖夜らしくねぇよ」


「天翔…」


「お前らしくしてればいいんだよ」


「……だよな」


聖夜はいつものように、ニッと笑う。


「サンキュー、天翔」