「おい、松村!! どこに行く?」


チッ…。


運が悪ぃな…。


無視して通りすぎようとしたが、担任にガシッと腕を掴まれた。


「どこに行くって聞いているんだ」


…めんどくせぇ。


俺がギロリと睨むと、担任は一瞬怯んだ。


その隙に俺は担任の腕を振り払った。


「お、おい!! 松村!!」


歩き出した俺を呼び止める担任を無視して、俺は玄関に向かう。


お前なんかにかまってるヒマなんて、ねぇんだよ…。