「お前…俺のピアスは…?」


「えっ!?」


風磨の手が、あたしの右耳のシルバーのピアスに伸びる。


「俺のは…?」


「……っ」


「…あの男か?」


風磨は徐々に距離を詰めてくる。


とうとう玄関のドアまで追い込まれて、あたしは背中をぶつける。


「答えろよ…!!」


ドンッとドアを殴る音が響く…。


風磨が…怖い…。


でも、風磨をこうさせたのは…あたしなんだ…。


「風磨…ごめんっ…ごめんなさいっ…!!」