【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

そして…。


自分のなかで、何かが変わっていく。


今までの苦しみが、薄れていく気がする…―。






「ねぇ、ここどこ?」


どのくらい走ったんだろう。


もう辺りは真っ暗だった。


相変わらず天翔の歩くペースははやい。


必死についていきながら問いかけた。


「お前に見せたいものがあるとこ」


…全然ヒントになってないし。


無口にもほどがあるよ…。


あたしは、天翔に振り回されっぱなし…。