【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「つかまんねぇと、落ちるぞ」


そう言って天翔は自分の体に、腕を回させた。


ヤバい…。


めっちゃドキドキしてる…。


「いくぞ?」


天翔の言葉と共に、バイクのエンジンがかかる。


そしてバイクが走り出した。


その勢いに驚いて、あたしはギュッと天翔に抱きついている腕に力をこめる。


やっぱり…天翔って安心する…。


どうしてだろ…?


クールで無表情だけど、どこかさりげなく優しくて…。


天翔といると落ち着く。