【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

どうすればいいか、わかんないし…。


「…ったく」


あたしが戸惑っていると、天翔はバイクから降りて、あたしの体をヒョイッと持ち上げた。


「きゃっ…?!」


そのままバイクの後ろにあたしを乗せる。


「そんな照れんなよ」


顔を真っ赤にするあたしに、天翔はフフっと笑った。


「照れてないし…」


天翔の笑った顔に、胸が高鳴る。


あたし、どうしちゃったの…?


ただ、天翔が笑った。それだけなのに…。


すごいドキドキしてる…。