【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

重い足取りでフラフラと廊下を歩いていき、玄関を出る。


すると、あたしのもとに、優実が駆け寄ってきた。


「美桜〜!!」


「優実!? なんでここに?」


「今日、聖夜さんが来るんだって!! だから来た♪」


そう言ってニコッと笑う優実。


え…? ちょっと待って…!?


「聖夜に会いにわざわざここに?」


「ううん、聖夜さんに来いって言われたの!」


「はぁ!?」


なんで…?


あたしは思わず口をポカーンと開けた。


「待って、優実、聖夜と話したの?」