「ねぇ、天翔ってさ…」


しばらく歩いていると、美桜は俺の隣に小走りで並んだ。


「ん?」


「普段もこうやって、女の子を家まで送るの?」


「…いや、たぶんお前が初めてだ」


美桜に質問されて、思い返してみると、女を家まで送ってやったことなんて、ない気がする…。


「ふーん…やっぱり…」


「やっぱりって何だよ」


「だって天翔が女の子と歩いてるの、見たことないし。聖夜はしょっちゅうだけどっ…」


「あいつはほとんど女といるからな…」