「ちょ、ちょっと…!」


「何? 俺じゃ不満?」


「いや、そうじゃなくて…」


「何だよ…」


俺は足を止めて美桜を見る。


美桜は少し俯きながら口を開いた。


「天翔と歩くと目立つじゃん…」


「俺といなくても、目立つだろ…」


見た目もそこそこ派手で、『氷の姫桜』として有名な美桜は、かなり目立っている。


「女子の視線が怖い…」


「さっきあれだけ睨み返してたんだから、大丈夫だろ…」


「なっ!?」