【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

「俺の後ろ、乗せてやろうか? なんなら送ってやるよ」


俺はニヤリと笑いながら言った。


すると美桜は顔を赤く染める。


「いい…。一人で帰れる…」


美桜って、からかいがいがあるな…。


「遠慮すんなよ」


「してないし…」


真っ赤になる美桜がおもしろくて、俺は意地悪な言葉を並べる。


俺ってこんなにSだったっけ…?


「もう帰るね」


恥ずかしくなったのか、美桜は俯いて言った。


「ホントに一人で大丈夫か?」