【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

わざわざここにくる必要もないはずなのに…。


すると、美桜は少し俯きながら答えた。


「だって…ここくらいしか来るところないし…」


ん…? 美桜…照れてる?


俯いた美桜の頬が少し赤い。


そんな美桜を可愛いと思ってしまう。


俺…やっぱり…。


「それに、ここになら天翔か聖夜がいると思ったから…」


と、美桜は付け加えて、ニコッと微笑んだ。


こんな美桜の表情、初めて見たかも…。


「美桜、可愛い〜」


突然聖夜が喋り出したため、美桜は驚いたように振り返った。