【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

『お前のものじゃない』


その言葉に胸がチクリと痛む。


しかし俺はいつもの冷静さを取り戻し、冷ややかに言い放った。


「最低だな」


その俺の言葉に、西陵のトップは何も言い返せなかった。


ただ悔しそうに俯くだけ。


そんな西陵のトップを見て、聖夜が皮肉たっぷりに口を開いた。


「まだ何かあるのか?」


「…クソッ!!」


すると、西陵の連中は逃げるように去っていった。


俺はそれを見届けると、自分の後ろにいる美桜に向き直った。