【完】姫桜〜君の隣で花を咲かす〜

それを見て、美桜の体がビクッと震える。


俺は美桜を自分の背後に隠し、西陵のトップの方に向き直った。


「偶然だな、松村に今泉」


「何かようか?」


聖夜はどす黒いオーラを放ち、スイッチが入っているようだ。


「そこにいる氷の姫桜、俺達に渡してくれないか?」


ニヤニヤと笑いながら話してくる西陵のトップ。


何を企んでるんだ…?


俺はそんな西陵のトップに向かって、静かに口を開いた。


「美桜になにするつもりだ?」


「何をするか? ちょっと俺らの溜まり場に来てもらうだけさ」