2週間後に迫った球技大会にむけて、放課後にクラス別に練習が始まった。


18クラスあるから、時間で決められている。


☆☆☆


「三浦っ!パスだっ!!」


体育館に3面あるバスケコートでは指定されたクラスがそれぞれ練習している。


「野々宮っ!!シュートいけっ!」


………
……


「暑い…蒼…」


三浦さんが蒼の元に行き飲み物を受けとる。


それを腰に手を当てゴクゴク飲んでいく。


『三浦さん、かなり男前な感じ?』


思わず見てしまうほど…


バスケも文句なしに上手い。


男女混合チームなので、同じコート内に立てるのは男子が3人までと決まってる。


だが、三浦さんは早さもシュート力も、そこらの男子より上なので、かなりいける。


見ていた蒼が「カンナァ、私にもシュートの仕方教えてよぉ」と言ってボールをドリブルしてる。


同じバスケチームだが、蒼は完全に補欠要員。


本人も自覚してるらしい。


「いいか?こうだろう」


そう言いながら後ろから支えるようにシュートのフォームを教えてる三浦さん。


「よしっ!!やってみる、うん!!」


少し下がってくれた三浦さんを1度振り返り、頷いてから……


『シュッ…!!』