「見た? 今の」 あたしが下駄箱を指す と、みかこは目を輝か せてうなずいた。 「見ましたとも」 ぴゅっと吹いた冷たい 風に首をすくめ、昇降 口に駆けこむ。 「畑山君が」 あたしは手袋をぬぎ、 手をさすった。 「牡丹の下駄箱に、な んか入れてたね」 みかこが、 にやりと笑う。